軽自動車も型式別料率クラス適用へ

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軽自動車

数日前にこんなニュース出てました。

損害保険各社は自動車保険の保険料に車種ごとの事故率を反映させる仕組みを軽自動車にも導入する方針だ。軽の保険料率は現在は車種に関係なく決まるが、新たな料率は最大で2倍程度の差をつける。自動ブレーキの搭載車の保険料を10%前後安くする制度も乗用車を含めて導入する。

損保各社でつくる損害保険料率算出機構と日本自動車工業会が詰めの協議をしており、月内に合意する見通し。2018年をめどに導入する。日本経済新聞

このニュースを見ても意味がよくわからない人も多いかもしれませんが、要するに2018年を目処に、軽自動車も型式ごとに保険料を変える仕組みにしますよということです。

現在は、自家用普通乗用車や自家用小型乗用車については、型式ごとに料率クラスが設定されており、車名が同じでも型式が違えば、保険料が変わる仕組みになっています。例えば同じプリウスでも、型式が「ZVW50」と「NHW20」では保険料が違うという感じですね。

でも、それ以外の軽自動車や貨物車などに関しては、用途車種ごとに料率クラスが決まっているので、型式が違う車でも用途車種が同じであれば、保険料も同じになるのです。(もちろん補償内容などの条件が同一だった場合の話です。)

例えば、「ダイハツのムーヴ」と「スズキのワゴンR」はどちらも用途車種は「自家用軽四輪乗用車」なので、補償内容などの条件が同じであれば、保険料も同じということ。

それが軽自動車(おそらく軽貨物車は対象外で、自家用軽四輪乗用車だけかと思います)に関しても、型式ごとに料率クラスが設定され、同じ車名の車でも、型式が違えば保険料も変わるということになるわけです。

ではなぜ、今までこれができなかったのかというと、私の推測も入っているのですが、軽自動車の損害率のデータを詳しく取り出したのが、比較的最近のことだからではないかと思います。

以前、私が働いていた保険会社で、損害サービス課(事故処理の担当)の経験がある先輩に聞いたのですが、事故により保険金支払いを行った案件に関しては、その情報を損害保険の料率を算定する機関(損害保険料率算出機構のことかと思われます)に提供するルールになっているんだそうです。

でも、彼がその業務に携わっていた頃(おそらく15~20年前くらい)は、軽自動車に関しては、その情報提供する対象にはなっていなかったようなんです。保険の料率クラスを算出するためのデータはある程度の数が必要ですが、昔は今ほどは軽自動車が普及しておらず事故もそれほど多くないので、データを取ってなかったのかもしれません。

しかし、最近は軽自動車がかなり増えましたので、それに伴いデータを取り始めて、料率クラスを算出するために必要な量のデータが揃ってきたというのも、今回の改定の背景にあるのではないかと思います。

ということで、2018年以降の予定とのことでまだまだ先ですが、軽自動車も型式によって保険料にかなり差が出てくることになります。なので、改定以降に軽自動車を購入する際は、事前に保険料がいくらになるか調べたうえで車種は決めたほうが良くなりますね。

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